慢性硬膜下血腫

 6 月下旬、転倒し CT 撮影した高齢者。

 身体学的所見、CT 所見もなく、3 週間後の CT 予約票を持たせて帰らせました。

 一昨日、立ち上がりにくい、、、と再診され CT 撮影を行ないました。

bbe5161

 これは MRI 画像(T2強調)ですが、三日月型の血腫があるのがお分かりでしょうか?

bbe5171

 非常勤の脳神経外科医に連絡し診察後、転院と ope 室の予約。

 嘔吐や頭痛はなく、バイタルも安定。

 昨日、大学に転送し午後手術して頂きました。

 

 脳の表面には、軟膜ーくも膜ー硬膜と 3 層の膜があります。

 慢性硬膜下血腫は一番外側の硬膜の下に血液が貯まる外傷性の疾患です。

 細い静脈が破損し、徐々に出血、3 週間以上経って症状が出ます。

 小さな血腫は保存的に治す事がありますが、脳実質の偏位がある時は手術を行ないます。

 頭蓋骨に穴を開け、血腫除去洗浄します(穿頭洗浄術)。

 1 週間後には大学から帰ってくる予定です。

 しかし「3 週間後に CT 撮影」を言い続けてきてよかったぁ〜。

 

 先週は脳内出血の方、今週は硬膜下血腫。

 明日は ISLS 。

 「脳」にとりつかれています・・・

 

ICLS/ISLS

前の記事

飽和状態
ICLS/ISLS

次の記事

ISLS コース 第 1 回〜3 回