AED救命事例(還暦野球大会:兵庫県)

uedamanです。

先日、携帯にこんなご相談のお電話をいただきました。

「中学生の子どもが心臓疾患があるんですがサッカーをしたい、とても心配だけどサッカーをさせている。

練習する学校にはAEDが配備されているし、いつもの試合もAEDがあるグランドでしている。

でも、次回の試合はAEDが設置されていないグランドなので AEDを貸してもらえませんか?

と言った内容。

う〜ん。心が痛みますね。お母さん、かなり心配していらっしゃいました。なんとかご協力できないか考えました。

お貸しすることはできるので、ご提供しようと思いました。

しかしいろいろお話していると、本などでAEDの知識はあるしパッドの写真などもみたことあるけれど

実際にAEDを含んだ一次救命の講習は最近受けたことがないとのこと。。。

そこで、HS−AEDコースを受けていただくことを前提に私が普段、クルマに積んでいるAEDをご提供することにしました。

使えるか不安だったそうで、本で勉強されていたそうです。まだまだ啓蒙が必要だと改めて思いました。

さて、こんなNEWSが目に入りました。ご報告!

還暦野球大会で選手心肺停止 AEDで救命 三田

写真

小西武雄さん

三田市で開かれた「近畿還暦軟式野球大会」で27日、試合中に心肺停止状態に陥った選手が、別のチームの選手による応急処置で一命を取り留めた。 救命講習の経験を生かし、心臓マッサージと自動体外式除細動器(AED)で呼吸を回復。同市消防本部は「失われかけた命が引き戻された。適切に処置してい ただき感謝している」としている。(横田良平)

還暦野球は60歳以上でつくるチームが対象で、近畿の37チームが26〜29日に熱戦を展開した。

三田谷公園(同市武庫が丘)で行われた川西ジャガーズ(川西市)と桂高校クラブ(京都)の試合中、守備からベンチに戻った川西の選手(70)が「しんどい」と、倒れ込んだ。顔が青白くなり、心臓の鼓動が確認できなくなっていたという。

「AEDが使える人いませんか」との叫び声を聞き、試合を終えてスタンドにいた京都府宇治市、無職小西武雄さん(64)が駆け付けた。

公園備え付けのAEDを使い、電気ショックを与え、心臓マッサージを繰り返した。おなかが動きだし「頑張れ、頑張れ」と呼び掛けながらマッサージを続けた。約10分後、救急隊員が到着したときには、自発呼吸が回復。翌日、選手は意識を取り戻したという。

少年野球の監督も務め、京都市と宇治市の普通救命講習修了証を取得しているという小西さん。「実際に使うのは初めてだった。自分がやっていいのかと迷ったが、責任感で体が動いた」と振り返った。

(神戸新聞ニュースより、転載)

AED救命事例(還暦野球大会:兵庫県)” に対して4件のコメントがあります。

  1. 小桜 より:

    きつい言い方かもしれませんが。。心臓疾患があるのを認識し危険にさらすのは賛否両論あると思います。多分上記のお母様ほ常にゲラウンドにいるかと思います。チームの者は?コーチは?相手のチームメイトは?その皆の心配や不安も決して忘れてはいけないことかと思います。息子さんのサッカーをしたいという強い意志の尊重も必要でしょうが皆に支えられていることや皆に不安な心配な気持ちを常にさせていることをそして皆に理解をしていただくことが先決かと思います。万が一何か危険な現場に遭遇した場合その場にいた皆が心に残ってしまうことを納得した上で自らの体調や状態に応じてすべきではないかと、同じ子供を持つ親としてのいち意見です。生意気なことを申し上げてしまい申し訳ありません。そのお子様にこれからもたくさんの感動や輝きが増すように願っております。お体にお気をつけ下さい。

  2. uedaman より:

    小桜さん
    賛否両論・・・そうですね
    当事者のみなさんで決められていることなので、
    私が意見することはできない立場ですが、聞いた
    ところによると学校、部活の監督さん、担任の先生、
    そして主治医の先生と相談しお母さんの責任で
    お母さんがいるときにだけ参加すると言う約束となっているようです。

  3. K より:

    uedmannさん

    専門外でないので良くわからないのですが、お子様の心疾患はどの程度のものなのでしょうか?
    主治医と相談されているとの事なので、少し安心です。

    「心配はしているけどサッカーをさせている・・」
    お子様を思うお母様の気持ちはとてもよくわかりますね。
    AEDの配備してあるグランド…..
    今まで“お守り”みたいに思われていたのでしょうね。
    これまで何事もなく良かったです。

    AEDが一般市民にも使えるようになり、新聞やニュースで取り上げられましたが・・ 視聴された方から、AEDを個人購入出来ないか??と問い合わせがありました。
    お話しを聞くと「母が高齢なので、持っていると安心だから。」と言うものでした。
     
    G2005になり、早期の除細動も大事ですが、ちゃんとしたCPRが出来なければ救命率は上がらない・・というデータが出ました。
    AEDだけじゃ救命は困難ですよね。
    子供に何かあれば、私が助けたい!!助ける!!
    AEDを貸して欲しいと言われるお母様の強い思いが見えます。
    救命コース受講の勧めはとても良い事だと思います。

    小桜さんのおっしゃるように、緊急の場面に遭遇した際の、周囲への配慮とフォローは大事かなぁ・・と最近思います。

  4. uedaman より:

    Kさん
    コメントありがとうございます。
    疾患についてはここでは控えますね。
    実はそのお母さんにサッカー参加の状況を少しお聞きしましたところ
    お母さんは涙を流されました。
    サッカーができるまでになるのの相当の辛い思いがあったようです。
    悩んで悩んで決意した様子です。
    誰も悪くありませんもん。「今できること」を懸命にする!それでいいと思います。
    私にできることは懸命に前を向いてしていきたいと思います。
    BLSのできる環境づくり・・・
    使いやすい救急車、よりよい資器材、BLSの普及、便利な患者搬送システムの普及。。。
    できることはいっぱいあります。着実に進めたいです。
    いつも応援いただきありがたいです。ありがとうございます。

コメントは受け付けていません。

救急

前の記事

運転中の意識消失
ICLS/ISLS

次の記事

市立敦賀 ICLS コース