academic 外反母趾治療

母趾の付け根の関節が第2趾の方に「くの字」に曲がってしまう中年女性に多い変形性関節症です。
母趾の関節が内側に突出するため靴との摩擦が起こり、赤く腫上がり痛みを生じます。
周囲の神経を圧迫するためしびれや神経痛も引き起こします。
また第2趾の下に母趾が潜り込み、第2趾の変形、背側に潰瘍形成、足底には大きな胼胝ができます。
様々な症状が生じると不必要な歩行や動作を避け、筋力低下を引き起こし扁平足や開張足を悪化させ、外反母趾を悪化させてしまいます。

装具や運動療法など保存的療法を試し、改善しない場合は手術を希望される事が多いです。
給食を作る仕事に従事されており、去年から休暇を申請し準備してきました。

まず外側から侵入し、浅横中足靭帯を切離、母趾内転筋を切離し移行する準備を行います。
内側にも皮切を入れ、母趾外転筋を探しだし切離、移行の準備をします。
MP関節包を開き中足骨骨頭を削り、基節骨の骨切り後プレート固定を行いました。
準備しておいた2本の筋肉を移行、再び外反しないように縫合固定します。
最後に第2趾の変形を矯正し、背側の皮膚潰瘍を切除、母趾の白癬爪も剥がし、出来上がり!
たくさんの事をしなければならない手術で2時間かかりました。
大変でした(^^;