アテローマ 捜索隊
atheroma は日本語で紛瘤、表皮嚢胞とも呼ばれます。
背中や耳の後ろなどにいつのまにかできている、コロコロと触れるしこり、、、あれがそうです!
汗ばむようになったこの頃、アテローマの患者さんが多くなりました。
アテローマは新陳代謝で本来表皮から剥がれ落ちる垢などの老廃物が皮膚の内部に溜ります。
袋を形成し溜まるので、しこりとして触れます。
(袋の中身はまさしく「おから」、、、あのカスカスした、、、もう食べれなくなる?)
特に痛くもなく表皮の変化もないため気付かないこともありますが、細菌感染しやすいため見つけた時は切除します。
細菌感染すると膿が溜まり圧が高くなるため痛みが生じ、表皮の炎症性変化も見られます。
悪化すると表皮から膿が出てきます。
こうなると悪臭を伴います、とにかく、、、くさい!
切除をすると自分が一日中くさいぐらい・・・
手術はこの老廃物を出すのですが、袋ごと切除しないと再発しやすいです。
感染していない場合は袋ごと取りやすいですが、感染していると破裂している事が多く、モロモロで分かりづらく難しくなります。
感染している時は老廃物と膿を出し、空間壁を掻くようにして袋成分をなるべく取る努力をします。
傷は縫わず、開創したままにして膿が出やすいようにしておきます。
抗生物質を使い、細菌感染が落ち着いたら縫合します。
感染したり、開創しておいた傷はきれいな傷にはなりませんから、感染前に取ったほうがいいです。
今晩はお風呂に入る前、全身をくまなく探してみてください。
鏡に映る贅肉に、がっかりするかもしれませんが・・・